2011.10.07 天ぷら油でディーゼル車を走らせよう!
「廃油で動く車と、エコを表現。クルマとえび天、尻尾で環境を表しています。」
BDF事業の主旨と目的
主旨
- 資源循環型社会の構築を目指すため、地域に廃食油の回収運動を定着させBDF再生燃料化事業のモデル作りを推進する。
- 化石燃料に代わる代替燃料として、BDF燃料を地域に普及する。
- 環境事業を通した街づくりを地域に推進する。
目的
- 廃食油の回収を通して、地域でリサイクルシステムが見える事業を展開し地域にオープンな取り組みを実施する。
- 企業、行政とのコラボレーションによるBDF燃料を利用した資源循環型社会の普及啓蒙活動を進める。
- 廃食油燃料事業にかかわる、より良いシステムを構築する。
BDFの特徴
- 植物系燃料であるため、地球環境温暖化防止協定上のCO2排出量はゼロカウント(カーボンニュートラル)。軽油からバイオディーゼルに切り替えると、燃料1リットルあたり 2.46kg-CO2の削減。
- 多くの疾病原因とされている黒煙は 約3分の1以下 に減少。
- 小児ぜん息・アトピー・酸性雨などの原因といわれている硫黄酸化物(SOx)は、排ガス中にほとんど含みません。
- 環境・安全の観点から法律をクリア、公道走行可能な軽油代替燃料。
- 改造の必要なしにディーゼルエンジンを搭載した機器に使用可能。
- 車両に使用した場合は、軽油と同等の燃費走行性能。
BDFの利用
バイオディーゼル燃料を使用可能な機器
? | ||
ディーゼルエンジンタイプの農耕車やトラクターなど | ? | ディーゼル車両(トラック・自家用車など) |
ディーゼルエンジンタイプの発動機 |
廃食油の状況
日本で現在推定される廃食油は、業務用・家庭用合わせて約40万トン。
そのうち業者回収(食品加工工場、レストラン、ホテル等)できているのは20万トンです。
残り20万トンの大部分が燃えるゴミとして出され、一部はそのまま水に流されているのが現状です。
何気なく「天ぷら油」を生活排水に流したり、固めてゴミと一緒に捨てる事業所、家庭が多く見られますが、大さじ一杯の「天ぷら油」を流すと魚が住める環境に戻すために300リットルのきれいな水が必要です。
しかし、今までゴミとして捨てていた廃食油を回収し精製すると100リットルの廃食油から約90リットルのBDFができます。
廃食油の回収
現在
- 弊社は業務用のお客様より、有価資源として回収を行っています。
(無償回収は産業廃棄物処理の許可が必要になります) - 回収作業は、廃食油専用の10リットルポリタンク(リユース品)を使用しています。
今後
地域の方々にご協力いただき、家庭用廃食油のステーション回収所の設置をしていきたいと考えております。
廃食油のリサイクル事業全体スキーム
- 食用油は一般家庭、業務用(外食産業、中食産業)で常に使用されている身近な製品です。使用が終えた食用油(廃食油)を再利用(リユース)し、ディーゼル車の燃料、ディーゼル農耕用車の燃料などに使用します。
また、副生するグリセリンを使用した発酵堆肥の生産補助など、資源循環型の環境にやさしいリサイクルシステムの構築をめざします。 - 「人と環境の共生」「人と産業の共生」「産業と環境の共生」の3領域で教育・研究をすすめている、福島大学・共生システム理工学類との産学連携をはかり、研究を活かして、教員・学生そして我々企業が共生するシステムも構築しています。